人に生きものに優しい川を守りたい
〜 香川淡水魚研究会の取り組み ’2005 〜


香川淡水魚研究会は、生物多様性の維持に貢献することを目的とし、その達成のために
 ・香川県を中心とする淡水魚類の分布調査
 ・在来種の保護・保全活動
 ・移入種問題啓発
を行うことを趣旨として活動しています。
これまでに、香川県を中心として、以下のような取り組みをしてきました。
 ・分布調査(生物・水質調査)
  淡水魚を中心に、どこにどんな生き物がいるのだろう?
 ・絶滅の危険性が高い種の保護または保全、増殖研究活動
  身近にいる生き物たちの絶滅をただ見ているのは嫌!
 ・自然環境保全活動
  人間にとって自然は、予想以上に価値が大きいのかも?!
 ・観察会(水辺の学習会など)
  次世代に豊かな自然を伝えていくためには、身近な自然に触れてみることが大切だと思う。
 ・移入種問題に関する活動
  日本在来の生き物が、移入生物に置き換わっても問題ないの?!

子ども達も交えての観察会等も定期的に実施していますので、ぜひお越し下さい。
 
 
 香川淡水魚研究会 「消えゆく日本の淡水魚たち」 : http://purety.jp/fish/



2005年度活動概要
日程 種別 対象河川 参加者
03.26(土) 河川調査 香東川水系  3(高校生2・一般1)
04.16(土) 河川調査 香東川水系  3(高校生2・一般1)
05.04(水) 河川調査 香東川水系  4(高校生3・一般1)
08.09(火) 河川調査 鴨部川水系  6(高校生3・一般3)
08.12(金) 河川調査 鴨部川水系  5(高校生3・一般2)
08.13(土) 河川調査 鴨部川水系  9(高校生3・一般6)
08.18(木) 河川調査 香東川水系  4(高校生2・一般2)
09.18(日) 河川調査 香東川水系  8(高校生5・一般3)
09.23(金) 観察会 鴨部川水系  30(小学生2・高校生15・一般13)
10.01(土) 観察会 鴨部川水系  17(高校生10・一般7)
11.26(土) 観察会 鴨部川水系  15(高校生9・一般6)

河川での生物調査



河川での水質調査




2005.09.23 観察会

<水質DATA>
項目 数値
水温 12.0[℃]
PH 8.0
EC 253[μs/cm]
COD 8[mg/L]
NO2 0.02[mg/L]未満
NO3 1[mg/L]未満
ClO 検出されない
PO4 検出されない
※ パックテストによる
● 観察会のようす (2005.9.23)
9月23日は、小学生2名、高校生15名、一般13名での観察会でした。
この日は、魚類では、シマヨシノボリ・ギンブナ・オオクチバス・ブルーギル、水生昆虫ではヒメタイコウチ・多くのヤゴ類などが見られました。
10年ほど前は、ニッポンバラタナゴ(絶滅危惧TA類)やモツゴ、タモロコといった在来種が見られていましたが、何者かにより、オオクチバス・ブルーギルを密放流されてからは、在来種の確認が難しくなったとの声を聞きました。オオクチバス・ブルーギルは、特定外来生物に指定されており、これらの生物を野外に放った場合、外来生物法により、懲役3年以下もしくは300万円以下の罰金が課せられます。
参加者からは、
「地域固有の生きものを守るためには、オオクチバス・ブルーギルといった外来生物を放させないようにすることが大切。」
「自分のレジャーだけのために、今いる生きものの棲みかを奪うことは、わがまま。」
といった声があがりました。




香川で見られる淡水魚類


ナガレホトケドジョウ


アマゴ

ニッポンバラタナゴ


タカハヤ


カワムツ


カワヨシノボリ
● 後援 四国の川を考える会
● 協力 高松工業高等専門学校建設環境工学科・香川県立高松工芸高等学校環境研究同好会・高松高等学院環境ボランティアクラブ